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ひとりごと2

網走風土暦

「網走風土暦~御買上御礼~漫筆その1」   2025年3月   文責S

 

◯まずは金千円をコノ暦に投じて下さいました事 幾重にも御礼申します 

また初めての方 じっとくのホームページへようこそお出で下さいました 

オホーツクの子どもたちの《探検》と《対話》を応援する活動をしております 

具体的な探検と対話は 是非ページ内の活動報告をご覧頂きたく存じますが  

今回のコノ暦の経緯については さて どこからお話をしたらよいでしょうか

 

◯当NPOの運営メンバーは現在11名居りますが その中に  

お米を作っている福田さんと 鮭漁師の川内さんが所属して居りまして 

各々「陸稲」と「魚醤」という 奇特なコトを手がけていらっしゃいます 

お二方とも それぞれ食の根幹に並々ならぬ情熱を持って仕事をされている

これをお手本に 子どもたちと地域を「確認」出来るのではと思い立ちました

 

◯風呂敷を広げて申しますと「陸稲」と「魚醤」の背中を追いながら  

一年を通して「生きるための食とはなにか」を考えてゆけないだろうか と 

スーパーでもネットのお取り寄せでも 私たちの周りには選択肢が多い

金さえ払えば何でも手に入る それが「豊かさ」であると信じてしまう

自給率の低さも安全性もかなぐり捨てて「ハタシテソレデイイノダロウカ」

 

◯畑仕事と漁業の段取り予定と 子どもたちのスケジュールを組み合わせて

俯瞰してみると 自ずと「何かしなくてはならない日」が見えてきましした

その「何か」とは…… グローバルという幻想=絵空事から切り離された

ローカルにおける実人生の「身の丈の暮らし」ではないかと思うに至りました

今ここで暮らしている事を選択した故の 為すべき事 とも言えるでしょうか

 

◯兎も角 毎月一度 その月に網走で起こった「実人生」を切取りながら

 来年三月まで ここでささやかなご報告を させて頂きたく思っています

 旬の味覚 意外な美味 先人の知恵 動物や木の実や風や虫たちの営み等など

書くべき事は この暦をなぞって暮らせば 自ずと決まるとも感じております 

 子供達の歓声と それに責任を持つべき大人の「ものがたり」になればと……

  ●カレンダー 絶賛販売中 1枚1000円 

   ご希望の方は 【お問合せ】より お申込みください

網走風土暦2

「網走風土暦 ふきのとう號 漫筆その2」   2025年5月   文責S

 

○新年度とは兎にも角にも(慌ただしい)季節の様です 転勤や進学という新生活の方は別として 他は毎年同じなのに 毎年同じようなことで慌ただしい 年末の大掃除と同じで 常日頃から怠らずに励めば そう大変な思いもしないはずなのですが そうはいかないのが世間に吹く4月の風の様です 独りだけ暇そうに遊んでいると ヤル気を問われるような視線が刺さってくる そこで朝から心なく 素振りだけはハタキをかけたりして…… イヤイヤ 海も畑も 自然と共に働く人は やはりこの時期一変に(慌ただしい様)で

 

○今 福田さんは 土起こしに(慌ただしい)のです トラクターの大きなタイヤの畦に波打つ真っ黒な土が 気温の急に上がった午前等に湯気をたち上らせているのを目にしますが アノ情景は北海道独特のものでしょうか 黒い塊と白い湯気を見て 子供の頃にはSLを連想したものです 時々(土を作る)等という言葉を聞きますが  手入れをしてコンディションを整えるという意味ですよね 土はなかなか作れない 人間を作る 同様に難しい事なのではないでしょうか 仕事の合間を見て区画を30家族分切る作業も始めたそうです 

 

○網走初の《お米しょうねん団》が始まりました 市内の小学校にチラシを配ってから定員数になるまであっという間でした 福田さんが 昨秋から数々のマスコミに取り上げられ話題になった事が 募集に拍車をかけたのではないでしょうか また 昨今の「米騒動」と言われる お米の値上がり等の事情も反映されたかなと感じています 30家族80人程でこれから1月まで活動します 今月はその顔合わせがありました 5月末には 畑に出て種まきです いよいよ天気とにらめっこの日々が始まります

 

○顔合わせと銘打った説明会で 今後の予定と合わせて 《お米クイズ》というもの企画しました クイズにすれば分かりやすく 子供たちも 依り畑仕事に興味を持ってくれるだろうと目論んだのです 問題の中に「一粒のお米から 何粒収穫出来るのか」というものがありました 品種によっても植え方によっても もちろんその年の天候によっても違ってくるでしょう 茶碗一杯のお米は どこからどうやってやって来るのか 蒔いたら生えるという事を【あたりまえ】と思うのか【神秘】と感じるのか この正しい答えはこの秋の収穫で ようやく解るという仕組みのクイズだったのです

 

○七メートル×五メートルが一家族分の持ち分です 個々にお米を蒔き野菜を育て手入れをして 収穫を目指します しょうねん団として通うのは月に一度ですが 他にも時間を作って畑の様子を見に来るように 福田さんは勧めて居ます 「何もしないで土に座っていると 畑が見える」というような事を 深沢七郎がラブミー農場について語ったものの中にあった記憶がありますが 耕したり畝を切ったりして土の匂いを確かめる時にこそ (慌ただしい)心に清涼感のある春の風が 吹き抜けるのではないでしょうか 等と思うのは矢張暇だから…… いえいえ こうみえても レオ・レオニのフレデリックのように(慌ただしい)んですがね

 

○海の様子は川内さんに伺って改めて 細々とお伝えしたいと考えています 先だってお会いしたときは 番屋入りの支度で(慌ただしい)ようでした 素人目にも 畑以上に天候次第で 目まぐるしく予定が変わるお仕事 海の上の川内さんを思うと 日々順天を祈らずには居られません しかし五風十雨以外にも時ならぬ悪天があるのが昨今の温暖化現象です ゴールデンウィークに雪が降るのは例年の事のようになりましたが 翻って宇宙に人が住む計画が着々と進む世の中で 儘成らぬ天候だけが 人間を人間足らしめて居るのですはないかとも 祈りとは別な意識が感じているのです

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